寝ているとき、仕事をしているとき、電車や車で移動しているとき、買い物をしているとき、カフェで休んでいるとき、
現代の人々はその人生の7割を屋根のある空間で過ごします。
そのため人にとって屋内空間を如何に快適にするかは非常に大事なことです。
都市に暮らす人々は日々ストレスを無意識に感じているといわれています。
それは社会的なストレスであったり、スマートフォンやテレビなどの刺激光であったり、身近に自然がないことです。
猿人へ進化した300万年前、私たち新人類へ進化した20万年前、と人類は長い長い歴史を持っていますがそのほとんどを自然の中で生きていました。
自然の中で暮らすことが当たり前、と遺伝子レベルで刻まれているのです。
しかし、人が暮らす空間には自然は減り、不自然があふれています。
その不自然とは「直線」です。
「神は自然界に直線を作らなかった」
そんな言葉もあるほどですが
街、建物、家具、人間が作り出してきたものほぼ全てに直線は存在しています。
その自然界にはない不自然が、実は人間にストレスを与えているといわれています。
(風水では部屋や家具の角が自分に向くことや近所のビルの角が自宅に向くことは悪い、とされています。)
そこで人々の身近に自然の形を取り入れ癒しを得ることが、
人々が一番多くの時間を過ごす屋内空間にこそ緑を取り入れることが、
快適な空間づくり繋がる、となってくるわけです。
現在研究がどんどん進んでおり、植物がもともと生きるために持っている蒸散作用や空気中の有害物質の吸収などの屋内での効果や、植物があることで人々がどれだけストレスを軽減できるかがわかってきています。
また、植物を配置することで空間の演出ができるため、植物の力とともに注目、取り入れられてきています。
そんな植物の効果についてこれから数回に分けて紹介します。
一般のご家庭やオフィスなどにもこういった植物の効果を考えて緑を取り入れていけるとオシャレで、実用性も兼ね備えた癒しの空間づくりができるかもしれませんね。
伊藤 郁純