最近で根を楽しむ、となると流行りは塊根植物になるのでしょうか。
本来土の中にある根を楽しむ異質さは神々しさだったり、胸を熱くするものがありますね。
今回は塊根植物以外の根の魅力、気根と根上りについてご紹介します。
気根
気根とは、空気中に茎や幹から伸ばされた根のことです。
湿った空気の環境だったり熱帯の地域に多くみられます。
この根の役割はいくつかあります。
高いところから根を地面へ向けて垂らし自立する役割。
つる性植物が何かに巻き付いたりはり付くための役割。
空気や空気中の水分を取り込むための役割。
種類によってもともと太い根を伸ばす種類や細い根を伸ばし太くなるものなど様々です。
その気根が作り出すフォルムは塊根植物とはまた違った魅力があります。
根上り
根上りは気根とは違い、もともと土やコケなどへ根を生やしていた植物の根が何らかの原因で裸になった状態です。
ガジュマルはもともと根は土の中にあったものを裸にし流通していますので根上りに仕立てられた植物です。
自然界では厚く絨毯状になり広がったコケの上で成長した木が、水分を含んだコケへ根を広げ、土へ到着する。
するとコケがなくなると根上りの状態になります。
他にも崖や水辺での浸食作用によって根が裸になる場合もあります。こちらは根洗いとも呼ばれます。
このような自然界での風景を切とったような場面を表現した盆栽が、
この画像のような根上がりの盆栽です。
塊根植物とはまた違うけれど、塊根好きな方からも好かれそうな魅力がありますね。
根上りした御神木はよく見ますし、気根をよく垂らすガジュマルや他のゴムの木も地域ごとに精霊が宿るなどと言われます。
やはりこういった根には神秘的なものを感じることが多いのでしょう。
ぜひ大自然の魅力を日常の生活で感じてみてはいかがでしょうか。
こだわりのグリーンが生活を彩ってくれます。
伊藤郁純